10月中旬、戸隠山に初雪が降ったのと同じタイミングで日の出直後の光景を絵にしてみた。
薄ら白い雪に覆われた山肌は、まだ岩肌がゴツゴツむき出しと同じくらいだが、遠目には白い山に見える。白い山肌に雲の影が薄い影を落とす。
鏡池の畔の樹林帯は、まだ明け切らない夜明けといった具合で薄暗い中に黄葉・紅葉の名残葉が見えていた。
白い山の裾野の断崖が切れ落ちている辺りだけに雲の切れ間から朝陽が射し込み、そこだけが光り輝いて見えた。ほんの少しの間だけ。
鏡池に映る山や樹林帯は、これも薄暗い水面に上の描写と同じように映し出されていた。

紅葉や初夏の新緑の鏡池の風景はよく写すが、この時季は初めてのような気がする。この時季には何回も行っているが、天候やあまり綺麗な状況で無かったりして撮したりしていなかったのかも知れない。
今回はこの絵に上手く表現は出来ていないが、暗闇に一瞬光明が射し込み、それ以降はそんな光景が見られなかった。本当にほんの少しの光景だった。