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春の山並み

5月の連休、信州戸隠から安曇野に通じる街道途中の大望峠に立った。
ここからの眺めは、幾重にも連なる山並みがずっと続き、その奥には南北に凡そ105q連なる北アルプスの高峰が眺められる。
北アルプスは、まだ雪を頂き白いものがかなり見えているが、雪解けも進みかなり岩肌が見えるようになり、ごつごつした荒々しい山の姿になってきた。白い雪に覆われていた時は、柔らかさが見えていたがずいぶん変わってきた。

近くに広がる低い山並みは、枯れ色から新緑、花の季節に復活してきた。
黄葉と言うのは、秋だけのことかと思っていたが、春にも山が黄色に染まる。萌黄色と言われる色がそれだ。秋のようには強くない淡い色だが、芽吹いたばかりの新葉は、緑色が深まるまでの半月ほどの間、木の種類によっても違うが様々な色をみせる。
黄色にもいろいろな黄色があり、やや濃いものや淡いもの、レモン色、赤みがかった黄色、黄緑色などだ。

萌黄色の中に、ピンクのサクラが混ざったり、常緑樹は濃い緑色でコントラストをつけている。

この峠の眼下のつづら折りの道路を谷底まで下りると、狭い谷間を縫う様な道路が続き、所どころに民家が見える。ここは長野市鬼無里地区だ。 紅葉伝説や木曾義仲に因む伝承を残し、伝説にちなむ「東京(ひがしきょう)」「西京(にしきょう)」などの集落がある。奥裾花渓谷やミズバショウ大群落の奥裾花自然園もある。

それらが、この眺めの山並みの春色の中にある。

 Spring Mauntains.2016 27 June.

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