2006年11月-2 (11月22日)
埼玉県 少し変だぞ!秋の公園、 えっ、ウソでしょ・・・アカウソはまっ赤なウソ?
ここのところ、ずいぶん寒くなってきて、明日からは天気が崩れるというのでいつもの公園へ行ってみた。この秋は、鳥が多い。今までのマヒワ、アトリの群れに加えてウソの群れまで現れた。公園に着いて、すぐ脇の空き地にカメラを据えている人たちがいっぱいだ。見ればマヒワ、メジロ、アオジ、シジュウカラなどが見える。桜の高い枝にウソも3羽ほど見えたが、すぐにどこかへ飛んで行ってしまった。この辺りでお目当ての何かを待っているのだろう。
ウソの情報によれば、つる性植物のカナムグラの藪でその実を食べていると聞いたので、それらが生い茂っている場所へ行ってみた。すると間もなく、ウソが3羽やってきた。オスが2羽メスが1羽だ。見れば目の前はカナムグラがいっぱいだ。双眼鏡で様子を見るとムシャムシャと頑丈そうな嘴で房ごと実を食べている。まだ口の周りに食べ屑をつけながら、次の実に食いつきにかかる。ものすごい食欲だ。この場所は、誰も来なく独り占め状態だ。
この鳥、姿や色合いは綺麗で可愛いが、食性の特徴は、群れをつくってサクラのふくらみかけたツボミを食べてしまうらしく、害鳥としても有名らしい。また、ウソという名前は、「嘘つき」を連想してしまうが、その「嘘(うそ)」からではなく、「フィー、フィー」という鳴き声が口笛のように聞こえ、口笛を吹くときの口の形を表現した「うそぶく」からきているとか。
一頻り、双眼鏡に目を当てたまま草の実を食べる姿に見入ってた。満腹になったのかヒューっと飛び立って野鳥園の森の中へ消えてしまった。今日は、もう満足。お目当てのウソがたっぷりそれも独り占め状態で見れるなんて、思いもよらなかった。
ここの森は一回りしたので、隣の森へ行ってみた。森の中を歩き始めて先を見ると、やはりカメラを据えて5,6人の人たちがいる。少しそばで話を聞いていると、アカウソがいたとか、でも本当にアカウソなのか判断できないとか、そんな話をしていた。すると一人が携帯電話で、アカウソの特徴を誰かに聞いて、それを話していた。お腹辺りがピンクっぽい色をしているが、見た事がないからはっきり分からない、といっていた。
そんなことをしている間に、人数も増えたきたし何も出て来そうも無いので、今日はお終いと、来た道を引き返して、駐車場の近くにいたシジュウカラを見ていた。するとフィーフィーという鳴き声と共に3羽のウソが飛んできて、すぐ前の木に止まった。
慌てて双眼鏡を覗き込むと、首の辺りが赤いからオスばかり、でも、ちょっと色が・・・さっきの話のお腹がピンク色?えっ ウソ(嘘っそ)でしょ!! 目を疑ってしまった。3羽のうち2羽がそう見える。1羽は明らか灰色だ。話を聞いたばかりだったので気のせいかと思っていたが、何度見てもピンク色に染まっている。
帰ってから、写して来た写真を見ても、どう見てもピンク色だ。図鑑を広げてみても、聞いた話しのような事が書いてあった。やっぱりアカウソは来ていたんだ。と何かうれしくなってしまった。 でも、アカウソはまっ赤なウソではなくピンクがかったウソだった!!
その他には、モズ、アオジ、スズメ、シジュウカラ、キジバト、マヒワ、カワラヒワ、オオタカ、シメ、コゲラ、カケス、オナガ、メジロ、セキレイ、カラス、ヒヨドリなどがいて、この公園の森はにぎやかだ。
でも、やっぱり心配だ。いつもの年より鳥が多いことはいいけれど、山にいるような鳥がこんな街まで来ている事が、今年各地でクマが平地まで出てきていることと同じことなのだろうか?でも、山の方へ来る冬鳥も順調に来ているという話を聞くので、単純な話ではなさそうな気がする。
2006年9月-2 (9月28日)
埼玉県 久しぶりの鳥見。シロハラクイナ一家・・・その後、でも見れなかった。
ここしばらく鳥見をするどころではなかったが、やっと落ち着いてきたので最近の鳥見情報を見てみると、この9月は秋の渡りが始まっていて、いつも行く公園ではたくさんの鳥が見られたことを知った。
シロハラクイナは、その後どうしているか久しぶりに見に行ってみたが、その姿は見れなかった。
普段たくさんの人たちがいるのに、今日は誰もいない。時間も10時を過ぎていたので・・・ それでもお散歩をしていた近所のおばさんに聞いてみたが、いつもたくさんの人が居ますよね。で、シロハラクイナのことは知らないという。
やっぱり、ここ数日寒かったので、その前に飛び去ったのだろうか?
それでも、出てくることを期待して土手の上に突っ立って双眼鏡をのぞいていた。目に入るのは、サギばかり。ダイサギ、アオサギ、チュウサギが稲刈りが済んだ田んぼに降りては、地面を突付き、飛び立ち少し離れた田んぼに再び降り立つ、そんな行動を繰り返していた。
やや遠い田んぼの畦道に、何やら動いているものが見える。シロハラクイナは一見黒く見えるが、これは茶色っぽい。
双眼鏡もぎりぎりだ。ウズラ?コジュケイ?多分コジュケイだろう。この辺りでは、コジュケイの姿をよく見かけるので・・・・、2羽が見える。1羽は茂みに入ったり出たりしている、多分ツガイだろう?
2時間待ったがシロハラクイナの姿は見れなかった。やっぱり飛び去ったのだろうか?
それにしても、あの5羽の雛たちは無事に育ったのだろうか?今、田んぼは稲刈りが済んで丸裸。隠れる場所は葦原のみになってきた。あの中にまだ居るのだろうか?
9月の初めに来た時はサンコウチョウ、オオルリが見れたが、その後は続々とコサメビタキ、エゾビタキ、ツツドリ、キビタキ、ヤマガラ、マミチャジナイ、カケス、センダイムシクイそれにマミジロまでも見られたとか。それにしても、この9月は、たくさんの鳥たちが、いつも行く公園へ立ち寄ってどこかへ渡って行ったのだろう。
今日は、キビタキの地鳴きは聞こえるものの姿は見えず、他の鳥たちもコゲラ、シジュウカラくらいで、少し静かな公園だった。
2006年8月 (8月3日)
埼玉県 シロハラクイナ(ツル目クイナ科)
先週、行ったが姿を見れなかったシロハラクイナ。時間が出来たので、また行ってみた。
梅雨が明けて暑くなってきたので、早朝5時半に行くと既に5、6人の人がカメラを据えて待っていた。しばらくすると葦原の中からクイッ クイッ クイッと鳴き声が聞こえてきた。しかし姿は見えない。毎日のように来ている人が、いつも6時前くらいに出てくるので、今日は休みかな?と言っていた。
先週来たときに、ヨシゴイが飛び交っていたが、今日も何回か飛び回っていた。先週は1羽しか飛んでいなかったが、今日は、若がいるようで親鳥が飛び立つと、すぐに少し色鮮やかな若らしいのが飛び立って後を追うように飛んで行った。
7時過ぎになって、葦原からヒョッコリとシロハラクイナが現れた。すると道路を渡り、我々が見ている土手に向かって来て、草むらへ入って一頻り餌捕りをして、大きなミミズを銜えると、チョンチョンチョンと今度は足早に葦原へ消えた。しばらくしてから、葦原の中からクイッ クイッと鳴き声や葦原の脇の流れに
入ってバシャバシャする音が聞こえてきた。その後も、何回か同じ様に餌捕りに出てきて、子育てが忙しいようだ。雛たちは、まだ餌捕りができないのだろうか? 姿を見せてくれない。
そうこうしているうちに、道路沿いの葦原と田んぼの間に親鳥が姿を見せると、続いて小さな真っ黒クロスケがゾロゾロと出てきた。
7月初旬に見に行ったシロハラクイナは、その後どうしたかと思い行ってみた。すると見ている人たちの位置が変わっていた。
どうしたのかと思っていたら、あの時は抱卵中だったが雛が孵ったのだそうだ。そして行動範囲が広がったようだ。この日は6時半ごろ行ったが、6時前に見られたようで10時頃まで待ってみたが、出てこなかった。
あの時もヨシゴイは居たが、ほとんど動かなかったけれど、今日は頻繁に葦藪と田んぼの間を飛び交っていた。っていうことは、繁殖しているんではないだろうか。堤防の上からシロハラクイナが出てこないか?ヨシゴイはどこへ行ったかと双眼鏡をのぞいてみた。
堤防からだとかなり距離があり、あまり良い写りではないけれど、先日のような、じっと動かないお地蔵さんのようなヨシゴイでなく、羽ばたくヨシゴイが見れた。 ずっと待っている間にはチュウサギが餌捕りに来たり、ムクドリが群れで飛び回っていた。
2006年12月 (12月2日)
東京都 久しぶりのカワセミ
2006年11月 (11月5日・8日)
埼玉県 少し変だぞ!秋の公園、ヤマガラ、ゴジュウカラ
11月5日
いつも行く公園へ行ってみた。約1ヶ月ぶりだ。鳥見に、ここに来ている人たちの話を聞くと、どうもこの秋は、いつもと様相が違うようだ。私は、この公園へ通い始めてまだ3年目だからあまり詳しいことは知らないけれど、去年の今頃は渡りで南下した後で、冬鳥が来る前の閑散?とした公園では留鳥以外の姿を確認できなかったように記憶している。
それに比べ、この秋は、鳥たちの種類、数共に多いようだし、ヒタキ類の渡りは9月の初旬に始まり、かなり早かったり、カケス、メジロをよく見かける。その上、ゴジュウカラさえ見られる。この鳥は、本来山の方に棲む鳥だと思うのだが・・・どうしたのだろう。
それに、今年忘れられないのが、この公園の近くの田んぼへシロハラクイナが来て繁殖したという事も、様子が違ったひとつの現われではないだろうか。南の国に生息する鳥が関東近辺で見られるということは、温暖化が侵攻してきていると解釈できるけれど、本来山の方に棲む鳥は、温暖化であれば、さらに北へあるいは標高の高い地へ移動すると思うが、里へ都市に近い地へ来るということは、どうしたことなのだろう?この矛盾は、単なる温暖化だけの問題ではなさそうだ。
ともあれ、公園に着いて、いつものように駐車場から脇の桜並木に入って歩き始めるとすぐに、ヤマガラが見えた。枝に止まって羽繕いをしている。木の真下辺りから見上げる。特に驚いた様子も見せずゆったりと羽を広げたり、首を曲げて羽の間をくちばしでつついたりして、私を楽しませてくれた。しばらく見ていたが、隣にある野鳥園のブッシュの中へ飛んでいった。
公園内を歩いていくと、4、5人がカメラを構えて何かを待っていた。何がいるんですか、と聞くとゴジュウカラがいるということなので、私もそこでしばらく待った。誰かが、あそこ あそこ と、その先を見るとゴジュウカラが目に入った。久しぶりに見た。この鳥、忙しなく動き回るので、動きを追うのが大変だ。上へ下へ幹の反対側へ、隣の木へと動き回る。三脚で構えている人は追うのに大変だ。私は手持ちなのでそれほどでもなかったが、100コマくらい写したが手振れでブレブレ写真がいっぱいだった。
行動を見ていると、餌を捕ってそれを幹に開いている穴に隠す貯食行動をしている。その後、少し離れた木へ移って行ったが、しばらくしたらさっき餌を隠した木の辺りへ舞い戻ってきた。やはりそこを中心に動き回っているようだ。この鳥、鳥の中では唯一幹を下向きに歩けるようだ。そのせいもあるのか、お得意ポーズの イナバウアーを時折見せてくれる。
しばらく公園内を歩き、他の鳥を見て歩いたが、鳴き声がにぎやかな森だった。
この森の近くに居たシロハラクイナの事が、気になったので、田んぼへ行ってみた。ずっと棲みついていた葦原は、ずいぶん枯れてきて、今までは葦原の中がほとんど見えない状態だったが、今はよく見える。こんな状態では、多分シロハラクイナもここには、もう居ないのだろう。暖かい地方へ飛んでいったに違いない。
この日は、シロハラクイナについて知っている人に出会わなかったので、この1ヶ月間のシロハラクイナについては何も分からない。あの一時のにぎやかだったギャラリーも居なく、枯れ行く秋の田園風景だった。
そんな葦原の先っぽに、カワラヒワが飛んできて止まった。辺りを見回しながら穂先でゆれている。この葦原の揺れている間を、双眼鏡で良く見ていると、アオジやシメ、スズメが出たり入ったりしている。
葦原の脇にある道路では、セキレイが飛んできて着地。あの尾っぽで地面をたたくような独特なポーズで歩き回っては地面を突付き、周りを見回す。この道路は、シロハラクイナ親子がよく出て来て、反対側の土手の草むらへ入ってはミミズなどを捕って雛に与えていた場所だ。やっぱり、シロハラクイナのことが気になる。いまごろどうしているんだろうかと・・・・
11月8日
ちょっと時間が出来たので、いつもの公園へ2時間くらい行ってみた。今日は、昨日よりぐっと気温が下がったけれど、この森は野鳥の声でにぎやかだった。
いつものように、駐車場から桜並木を歩きはじめメタセコイアの林へ入ったところで、何やら動き回る鳥を発見。朝日が葉裏を照らしそこへ浮かび上がるように枝に止まったり、地面に降りたりしていた。この鳥の名前はわからない。キビタキのメスのような気がするけれど・・・後で調べてみよう。
さらに、野鳥園に沿って縁を歩いていくと、ゴルフ場との境の桜並木にメジロの群れが行ったり来たりしている。それに混じってヤマガラも2、3羽一緒に飛び回っていた。その先の柳の木がえらくにぎやかなので、よく見るとマヒワの一団とメジロが忙しなく動き回っていた。この辺りは、そろそろジョウビタキが来てもよさそうなのだが、まだ見えない。
引き返して、メタセコイア林の続きにシイの木があり、木の実を目当てにカケスが3羽ジェイジェイうるさくやってきて、地面に落ちている木の実を啄ばんでいた。そんな様子を見ていると、メタセコイアの木々の間から キョッキョ、キョッキョとアオゲラの鳴き声が聞こえてきた。姿を探してみたが見つからない。
うろうろしていると、この公園の常連さんに出会ったので、最近の様子を聞いた。シロハラクイナについても聞いてみた。すると今、向こうでクロジが出ていて、皆躍起になっているよ、と教えてくれた。また、シロハラクイナは、依然あの場所に居るそうだ。ここ数日は見ていないがと・・・そう聞くと、それが良かったのか悪かったのか、冬に向かって、越冬できるのだろうか心配だ。
その人と別れて、クロジが出ている場所へ行ってみると、10人くらいがカメラを構えて待っていた。でも、クロジの場所は撒き餌をしているような感じだったので、何だかそんなことをしてまで写真に撮りたいのか、とバカバカしくなって早々に退散した。
何か後味が悪く、隣の森へ行くことにした。駐車場へ戻っていく途中、先日ヤマガラが居た桜並木で、枝から枝へエナガが数羽とマヒワの群れがにぎやかに飛び交っていた。エナガは、丸っこい体にちょこっとした短い嘴、ちっちゃな目と長い尾っぽ、何だか「しゃもじ」のような感じがする。
隣の森へ行くと、遊歩道沿いの木と、枯れたセイダカアワダチソウの間を行ったり来たりしているヤマガラに出会った。見ていると2〜3羽が居て、ニィ−ニィ−と鳴きながらホバリングするのや、木の枝を突っついているものなど忙しなく動き回っていた。
この他にも、たくさんの鳥情報があったけれど、この公園は河川敷で、このところ雨が多かった?か水位が上がっていて普段通れていた遊歩道が冠水状態だったり、時間切れのため今日はこれでお終い。
2006年8月-2 (8月22日)
埼玉県 シロハラクイナ一家の・・・・その後
前回シロハラクイナを見に行ってから、3週間。その後雛たちが順調に成長しているか気になっていたが、なかなか行く時間が取れなくて昨日行ってきた。毎日暑い日が続いているので、早朝に行った。
相変わらずの人気?鳥気?でギャラリーが多い。カメラを構えた人たちは十人くらいだけれど、最近は近所の人たちがお散歩コースの途中で見ているようで、おかあさんやおとうさんがたくさん来ていたのには驚いた。口コミでどんどん広がっているようだ。中には毎日の様子を話してくれる人もいて、久しぶりに行く私としては、良い情報源になる。
到着すると、ちょうど親鳥が出てきて、すぐに1羽目の雛が後について出てきた。大きくなった。以前は、真っ黒クロスケだった雛だが、まだ産毛のような柔らかい羽も付けながら、ようやく大人の羽に変わリつつあるようだ。足の色も黒から少し黄色がかった色に変わってきていた。ずっと観察している人によれば、最初に雛の姿が確認されてから、この日でちょうど1ヶ月になるという。
1羽また1羽と少しずつ間隔をあけて出てきた。出てきた雛は、自分でミミズを捕って食べていたり、小走りに走り回ったり、少し飛び立ってみたり遊びまわっている。そのうちにまた1羽、草むらから顔を出し様子を見ている。少し小柄なようだ。これで4羽目。・・・たしか5羽居たはずだが・・・すると、誰かがイタチにやられたかな?という。聞くところによれば、昨日は姿を見せなかったと言っている。なんでもイタチがうろついていたらしい。
雛たちも大きくなってきたので、以前ほど気を使わずにいても平気で出てきては、道路で走り回ったり、少し飛び上がってみたりヤンチャになってきた。まだ、自分で餌を捕れないのか、親が捕ってきた餌をもらっているのもいる。 以前は、親鳥が出てきて様子を見ながら雛たちを葦原から誘い出していたが、見ていると、今回は、親が子離れをさせるためなのか?しばらくの間、少し離れた池へ飛んでいって雛達から遠ざかっていた。その間に雛たちは、葦原から出てきて道路で遊んだり、餌捕りをしていた。
最近は、この道路を通勤に使っている人たちも様子が分かってきているのか、シロハラクイナが道路へ出ているときは、手前でいったん停車して様子を見ながら通過していく。土手の上で見ている鳥見の人も交通整理、「今ならいいよ」と合図して通過したりしている。
初めの頃は、田んぼの人とトラブルになっていたこともあったようだが、この頃は、みんなが雛たちの成長を温かな気持ちで見守っているといった感じになってきた。今回は4羽は確認できたが、5羽目の姿が見れなかった。どうしたのだろう?今度行ったときには元気な姿を見たいものだ。
シロハラクイナがいる葦原には、オオヨシキリもたくさん居るが最近は静かだ。梅雨のころは真っ赤な大口を開けてギッギッギッ
ギョッギョッギョッ ジィ〜ジィ〜ジィ〜 ジィクジィクジィクと鳴いていたが、今は嘘のようだ。
シロハラクイナを見に行くと、いつもその辺りを飛び回っているヨシゴイだが、この日も出てきた。あんなに大きい?体なのに葦に器用に止まってキョロキョロ辺りを見回し飛び立っていった。
近くの田んぼに出かけた。
というのは、シロハラクイナが来ていると情報を入手したからだ。しかしシロハラクイナのポイントが分からない。
この田んぼ地帯もかなり広い。いくつかの土手を境にたくさん田んぼが広がっているからどこだか分からない。いつも行っている場所の土手の上に立ち、辺りを双眼鏡で見回した。すると500mくらい離れた田んぼと葦原の辺りに人が数人いる。 ひょっとして?と思い、そちらへ行くと畦道に6、7人の人がカメラを据えて待機していた。近づいて聞くと、そこがシロハラクイナのポイントだった。
聞くところによれば、さっきまで出ていたけど、後は何時になるかな?という。でも、せっかくポイントを見つけたんだから、ぜひ姿を見たい!そんな思いで、皆さんと話をしていると葦の藪からヒョッコリ畦道へ出てきた。誰かが「出た」といったので見ると、反対側の田んぼの稲の中へ入ってしまった。あ〜ッと、ため息。
しばらくすると、10mも先の畦道へ姿を現し、羽繕いをしながらウロウロしていたが、再び稲の中へ姿を隠してしまった。 また、一時すると畦道へ出てきて、今度は巣の材料にでもするのか葦の枯れ葉を口ばしで突っついて藪から引っ張り出す作業を一頻りしていた。その様子をこちらでは、全員がファインダーをのぞいてシャッターを切った。かなり長い間我々にサービスしてくれた後、枯れ草を銜えて葦藪の中へ飛び立った。
シロハラクイナを見てみると、足が異様なほど長く指の部分も長く大きかった。顔から腹にかけての白と背中の黒はいいコントラストだ。嘴の付け根の赤も鮮やかだ。
皆さんは、また次の出番を待っていたが、あまり長時間見ていても鳥のストレスになってもいけない。さっきからシロハラクイナのポイントの後ろ側の田んぼでは、ヨシゴイが飛び立ったりして動きをみせている。3人がその様子を観察していたので、そっちへ行ってみた。なかなか見つけられない。聞いてみると畦に立っているがジッとしていた。サギ類はみんなゆっくりした動作で、同じポーズで何時までもジッとしている。しばらくして動き出し田んぼの稲の中へ入った。少し待ってみたが、稲の畝と畝の間に姿は見えるが出てきそうも無いので本日は退散。
シロハラクイナを見ている間中、葦原と田んぼの間をヨシキリが飛び交いながら、例のギッ
ギョッギョッギョッ ジィ〜ジィ〜ジィ〜 ジィクジィクジィク・・・とうるさいほど囀っていた。
2006年10月 (10月13日)
埼玉県 いつもの公園、そして、まだ居たシロハラクイナのその後
今頃は、秋の渡りも酣?いろいろな情報は聞いていたけど、しばらく鳥見のチャンスがなかった。久々にいつもの公園へ行ってみた。それと、やっぱりシロハラクイナのその後が気になっていた。その情報はほとんどなく、9月の末に行って見た時には誰も居なかった。
鳥見人も珍しがって皆でわぁ〜わぁ〜騒ぐだけ騒いだら後は知らん!という人が多いようで、この頃はシロハラクイナの観察もほんの一握りの人たちだけになっていた。
いつもの公園へ行くと、まずジェイ、ジェイ シャーシャーとうるさく気でも狂ったように鳴いているカケスのお出迎えだ。まだ、木の葉が沢山付いているこんもりした木の中で、忙しなく鳴きながら動き回っているので、姿を見つけるにはちょっと時間がかかったが、ようやく姿を確認できた。
カケスはうるさいけれど、羽根は素晴らしく美しい。でも、木の葉と動き回っているので写真は撮れなかった。カケスは、飯綱で見かけた以来だから、ずいぶん久しぶりだ。後のシロハラクイナを見に行って待っている間にカケスの話になり、ナラ類のどんぐりが大好物だという事は知っていたが、栗も大好きらしい、甘くて美味しいし、もっとも人間も好きだからカケスも・・・でもドングリは人間が食べてもそれほど美味しい??とは思わないけれど・・・
公園内をぐるっと歩いていき、いつも小鳥が見れる場所の少し手前の木を見上げると、コゲラが木の幹に開けた穴に首を突っ込んでいるところだ。足は穴の淵に掛けているが尾羽を幹にしっかりつけて安定した姿勢をとっている。なかなか考えたもんだ。コゲラの尾羽は身体を支えられるほどの硬いものだそうだ。
少し進むと7、8人の人たちがカメラを構えていた。聞いてみるとサメビタキがでているという。皆さんが向けているカメラの先を見ると、高〜い枯れた木の先っぽにサメビタキが飛んできて止まった。辺りを見回しすぐに飛び立つ、10秒もしないうちにまた止まる。そんな動作を何回も何回も繰り返していた。そのうち少し落ち着いて羽繕いを始めた。首をあちこちへ回したり羽を上げたり広げたり、フワッとしてみたりくつろいでいた。
この公園も久しぶりなので、隣の森へ行ってみた。行くといきなりモズがけたたましく鳴きながら上空を飛んでいって木の天辺に止まった。そこで周りを見回しながら鳴いていた。さらに進むと藪の中でメジロの群れが、これも忙しなく枝から枝へ飛び回っていた。少し行くと顔見知りの人が居て、今までキビタキが居たんだよ、それも至近距離のところで木の実を食べていた、もう少し早ければ・・・なんて。
この方は、この公園と周辺を毎日のように観察して歩いているので情報をいっぱいお持ちだ。そしてシロハラクイナのことを聞いてみた。すると、これから行けば見れるかもしれないよ、と言う。私は、前回行ったときに半日も待っていたのに、人影もシロハラクイナの姿もなかったので、てっきりどこかへ飛んで行ってしまったものだと思っていた。それじゃあ、ということでシロハラクイナが居た田んぼへ行ってみた。
田んぼが見下ろせる堤防に着くと、この日は3人ほどカメラを据えて、双眼鏡で時々探している。この田んぼ地帯も稲刈りが済んで、すっかり丸裸状態だ。ところどころにある休耕田に葦が生えている所と草ぼうぼうになっているところがあり、鳥たちが隠れる場所はそんな所だ。シロハラクイナは、最初から居た葦原に今も居るようだが、今は枯れかけてきたし、先日の台風でこの辺りは、かなり冠水したようで葦もかなり倒れている。そんな中に、あの一家がいるのかと少し心配だった。
シロハラクイナのことを聞いてみると、少し待てば顔を出すだろうと、でも最近は警戒ぎみでちょっと出てきてすぐに隠れてしまうそうだ。雛が動き始めた時期のように親子で出てくることがないようだ。
それでも、1時間ほどいろいろな話をしていると、いつの間にやら、稲刈りが済んですでに2番穂が伸びている田んぼにシロハラクイナが1羽だけ出てきて、水の中や2番穂を突っついていた。気が付いて慌てて双眼鏡をのぞいて見る。隣でずっといつも観察している人がメスの親鳥だと教えてくれた。そういえば少し小柄で顔が引き締まった顔つきだ。雛はもう少しボオッとした顔つきのようだ。気が付いてから3分くらいすると向きをクルッと変えて葦原の中へ消えていった。
このシロハラクイナの一家は、いつまでここに居るのだろうか。今は、まだ蛇や蛙がいるけれど氷でも張るようにでもなったらどうするのだろうか。それまでに暖かくて餌がたくさんある地域へ移って行ってほしいが・・・どうなるのだろう。
シロハラクイナを待っている間に、セキレイが飛びまわっているとモズがやって来て追撃!やばい、っとセキレイは逃げ回るがモズは執拗に追い掛け回す。やっと縄張りの外へ逃げ出しホッとしながらもキョロキョロするセキレイが面白かった。