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marutagoya  2023 December 20  tama

今年の山小屋仕舞い

昨年の暮れに叔母が亡くなってしまい、山小屋の面倒を見てくれる人が居なくなったので、今年は山小屋へ行くことが多くなった。今回は、これから3月末まで、雪が積もって多分行かないだろうから、水道の水抜きやら何やら冬越しの準備をしてきた。
今年は、本当に暖かく山小屋のある辺りでは、今のところ積雪10cm未満。既に雪は何回か降って屋根に溜まった雪が滑り落ちたりしてはいるが、雪が少ない。道路は降雪があれば直ぐに雪かきを行うので、道路はよっぽどの日陰で無い限り雪は無い。
今回は、タイヤをスタッドレスに変えるか迷ったが、チェーンを持って行けば何とかなると思いノーマルタイヤで行った。今まで車を4台乗って5台目に乗っているが、冬に長野へ行くとか首都圏で乗っているにはスタッドレスタイヤは必要なく、雪が降ればチェーンで済んだ。ただ、昨年叔母が具合が悪く、年末にかけて頻繁に長野へ行くことが多くなり、チェーンの付け外しが手間になるのでスタッドレスタイヤを使い始めた。
今回は、道路から敷地内は一面雪が積もって?5〜6cmくらいだったので、ノーマルタイヤで難なく動けた。

12月にしては、異例とも思える暖かさで、これでは雪も降らない訳だ。この日の長野市街地では14℃、山小屋のある海抜1,160mでも10℃と暖かく、日中は外でも防寒着がいらなかった。
夜は満点の星空で、こんな星空は久しぶりだった。都会では地上が明るすぎて、よほど明るい星で無ければ見えないが、ここでは星がこんなに沢山あるんだと、あらためて思い知らされた。かなり冷え込んでいたが、星に気を取られて寒さも忘れていた。
朝はどのくらいまで下がるか、日の出前から温度計を見ていたが、最低気温は氷点下にならなかった。そう言えば、屋根から雪が溶けてポタポタしずくが落ちていた。

せっかく来たので、足を延ばして戸隠まで行ってみた。

中社の大鳥居の前を通過して、スキー場との分岐辺りになると、急に積雪が多くなり道路の両脇には除雪した雪の山が続いていた。この辺りまで来ると、山小屋より標高にして約100m高くなって1,200mくらいなので、積雪も多くなる。
森林植物園に入ると、「森まなびや」は春まで閉館になって静かだ。
雪は20cmくらい積もって、2人の足跡があったが、この日のものでは無く、この日は私だけのようだ。
雪はサラサラ粉雪なので軽いのだが、結構深いので歩くには難儀だ。誰も居なく静かで野鳥の鳴き声も無い。クマ出没情報では11月15日に見られたとあったが足跡も無く、静かな林間を足元の雪を踏みしめるサッサッという音だけだ。

園内の雪の積もった木道を歩き、野鳥でも小動物でも何かに出会わないかと期待したが、野鳥は時々木の高いところを飛ぶが小さく見えにくく、寒さで動きが悪いのかも知れない。

森林植物園を出て、鏡池へでも行ってみようとしたら、通じる道路は冬期間通行止めになっていた。それならば近くの小鳥が池はどうかと行ってみた。
小鳥が池は知っていたが、行くのはいつも鏡池が多く、久しぶりだ。

小鳥が池は全面氷が張っていて、背景が湖面に映されるのは春4月頃だろう。
湖岸の波打ち際には、沢山の霜柱が出来ていて、誰も居なかったので子供の頃を思い出しながらザク ザク ザックザックザクザク踏み潰してみた。子供の頃は、今のようにやたらに舗装などしてなかったので、11月頃になればいろいろなところで霜柱が出来ていて、踏み潰したものだ。あの頃の感触が甦ってきた。

戸隠の大正池とも称される鏡池や小鳥ヶ池は、妙高戸隠連山国立公園内にある農業用ため池だが、湖畔の樹木が芽吹きから紅葉まで湖面を 美しく彩り、湖面に背景の戸隠山が映る風景はいつ見ても良い眺めだ。
こんな良い風景の池だが、本来の目的は高冷地農業のためで、これらの温水ため池で温められた水を利用して、冷害の影響がない水稲栽培が出来るようになったそうだ。

この日は天気が良かったので、アルプス展望台へ行ってみた。やっぱり期待通り雪を纏った北アルプス後立山連峰の白馬岳・白馬杓子・白馬鑓から不帰の嶮・唐松岳・五竜岳更に鹿島槍ヶ岳の双峰までの山々が目の前に現われた。
これらの山々は、子供の頃から西の空高く聳える山としてずっと見ている山で、子供心にあの向こうには何があるのだろうと・・・

この場所からは、戸隠連峰の全山も眺められる。今頃の季節だともっと雪が積もり、本当に急峻な部分だけ黒々した岩肌が見えるのだが、今年は、まだ薄らと白い砂糖でも降りかけたように、初雪が降った時のような感じだ。
今季はこんな感じの雪なのだろうか?そんなことは考えられないが、やっぱり冬は雪深い所なのだからそんな景色が良い。

飯綱山も今冬は雪が少なそうだ。飯綱スキー場は既に廃業しているから雪の心配はいらない。
例年の3月下旬頃より雪が少なそうだ。こんな状態なら、今冬は山小屋へ来られそうだが、戸隠スキー場は多分雪が少なく限られたゲレンデのみの滑走になるのではないか?そうなると。わざわざ山小屋へ来る気にはならない。
雪が多ければ、除雪した雪が入り口を塞いでしまい、小屋への除雪をしなければならず、少なければ小屋へは容易に入られるが、スキーの楽しみは無くなる。さて、どちらが良いのかな?

いろいろ考えるが、ひとまず今年の山小屋は終わり、来春3月まで冬ごもりだ。

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