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2022 28 April. tama

みどりの季節

3月下旬サクラが満開になって、4月を迎えた。
4月初めは気温が低く満開のサクラも長持ちをして、孫娘の入学式まで咲いていた。
中旬には気温も上がり、草木が青々して来ていよいよ本格的なみどりの季節になって来た。

サクラ
が咲く土手もみどりが濃くなってきた。やはり南向きの斜面の方が早く濃くなってくるようだ。反対側は、まだ淡いみどり色。

3月半ばに満開になった早咲きサクラは、4月に入ると葉っぱが出始め、数日のうちにすっかりみどりの葉っぱでいっぱいになった。

みどりの色は一様ではなく、厳密に見て数えてみれば、草木の種類の数だけあるはずだ。この時季、その種類は日増しに増えている。
だが、季節が進むに連れて、その際立ってきたみどりの種類は、次第に減っていく。
陽光を受けて輝く公園や街路樹の草木のみどりは、まだ若々しく、それを眺めていても、まだ息詰まるようなことはない。

やがて、梅雨が来て、明けるのを待ちかねていたように、暑さがどんどん増して来ると、みどりが濃くなった草むらからは、ぬるい風にのって草いきれがにおってくる。みどり色が濃くなった樹木は、我々に涼しい木陰を作ってくれるだろう。

グランドの脇のアキニレの小木は、細かな若葉が賑やかだ。そよ風に揺れるとキラキラ。アスリートも新緑の中元気いっぱい走っていた。

グランド脇で体を動かしながら、目先の風景を見ると、その時々一瞬一瞬でみどり色が微かに変わって見える。光の加減で変わるようだ。

草原のみどり色が濃くなって来て、タンポポは黄色い花から白い綿毛に変わってきた。茎を折ってフッと吹けば綿毛は風に乗って飛んでいく。
綿毛は、風に乗って飛ばされやすいよう、羽に似た形をしている。自然というのはよく出来ていて、雨の時は濡れないように閉じて、晴れるとまた開いて飛んでいく。綿毛の根元にはタンポポの果実が付いていて、この中にタネが入っている。
だから、綿毛が風に乗って飛ばされて、あちこちにタンポポが生えてくるのだ。

フジ棚のフジが咲き始めた。淡いみどり色の葉っぱもフジの花房に負けじと沢山付けている。やがてフジの花が終わる頃には、淡いみどりから変わった濃いみどりの葉っぱが生い茂り、フジの花房から莢状のみどりの果実が出来はじめる。そして秋になると莢の中に黒い碁石?オハジキ?のような実が出来る。

みどりの季節が遣ってきた。
辺りのみどり色が、日毎いや時々刻々と変わっていくような感じがする。
ふと見た樹木の葉っぱが好みの色で、写真に収めたいと思い、カメラを取りに戻って再びその樹木を見たとき、あれ!さっきと違う?なんてことがある。

そのくらい今の時季、草木の生長は勢いがあるのだろう。時々刻々と言うほどにみどりの色合いも、草木の種類の数ほど有ると・・・その通りだ。
このみどりの季節は、わずかな限られた時間だ。
5月の声を聞く頃には、みどり色が落ち着いてきて、”ああ緑色だね”くらいになり”みどり色の季節だ”なんて弾んだ気持ちになったことを忘れてしまいそうだ。

みどりが広がる中にも、真っ赤に咲いたツツジが鮮やかだ。
このツツジ年がら年中咲いているようだが、やっぱり今頃咲くのが本当なのだろう。というのは、グランド周辺にこのツツジが植えられていて、運動するとき、いつも目の前で咲いている。ただ咲き方が疎らで、今のようにワッという咲き方ではない。
みどり色の中に白い花を咲かせたスズラン。可愛い花だ。

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