春の兆し

今冬は、本格的な冬型の気圧配置になって、冬らしかったのはほんのわずかな期間だった気がする。
立春が過ぎ、雨水と季節が進み、辺りの景色は枯れ色から緑色が多くなってきたり、太陽の光が明るくなってきて、春の兆しが見えてきた。

公園を散歩する人たちや運動をする人たちは、もう厚い上着を脱ぎ捨てて軽快に動き回っている。
グランドに生えている草は、枯れていたが緑の若草が生えてきて、野鳥は草むらの地面を突っつき餌を啄んでいた。グランドの土手ではタンポポやホトケノザなど春の花が咲き始めていた。

春になれば、どこでも見られる野草ホトケノザ、タンポポ。
ホトケノザは仏様を安置している台座で、茎をとり巻く 2枚の葉のようすが台座を連想してつけられた名前。
タンポポは、日本タンポポと外来種があるが、区別は、花の下の外総苞片がそり返っていれば外来の帰化タンポポ。写真は日本タンポポだ。

公園の紅梅は、1月から咲いていて、いまだに咲き続けている。マンサクも同じで今も咲いている。
長持ちはするけれど、この時期は遠目には咲いているなぁ〜と思うけれど、良く見ればガッカリする。でも、春の訪れを告げてくれる花たちだ。

梅と言えば、実家の梅が咲き始めた。
梅には花梅と実梅があって、さらに早咲き、遅咲きの品種があり、色は白、薄いピンク、濃い目のピンク、紅とそれぞれで、近所でもそれらの色の花が咲いている。

実家の梅は、花梅のようだが実も少しは生り、昨年は十数個の梅漬けを作った。

白い花がほとんどだが、左の木は、同じ木に紅い花や白い花、紅白混じり合った絞り咲きの花などを、枝によって咲き分ける「思いのまま」だ。
今のところ白い花が主に咲いているが、もう少し咲くと同じ木に紅い花や白い花や紅白混じり合った花が見られる。

まだまだ蕾が沢山付いているので、これからが楽しみだ。

春の兆しと言えば、先駆けとして「春一番」があるが、まだだ。
昨年からの天候を顧みれば、秋も秋らしい天候ではなく、冬に入っても安定した冬型ではなく、春先のような周期的に変わる天候が続き、正月近くになって、やっと冬型が続くかなぁ〜と思ったが、やっぱり暖かな冬で、2月も数日寒くなったと思ったら、また暖かな日々だ。
こんな調子で、これまでの春夏秋冬という四季のある日本がなくなってしまうような気がする。
最近のWMOの発表で、南極で、観測史上最高となる20.75℃の気温が観測された。南極の気温が20度を超えたのは初めてだ。

そうはいっても、自然は大したもので、変わりつつある気候を少しずつ修正している。ただそれと温暖化の速さの競争で、最近は温暖化の方が勝っているようだ。
サクラの花を咲かせ、爽やかな初夏を迎え、しとしと梅雨を経て、暑い夏。そして紅葉の秋から木枯らしの冬へ、こんな平凡な暮らしが出来る気候が続いてくれることを願う春先だ。

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2020 Feb.. tama
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