クロスズメバチにもいろいろ種類があるようで、地中に巣を作るもの、軒下に作るものもいるようだ。
今回も、気がつけば気になるが、ほっておけば、時期が来てハチは動かなくなり、気にもならなくなる。そしたら巣を取ればいいかと思い、今回はそっとしておいた。
生き物と言えば、昨年の小屋ではハチが巣を作っていた。オオハキリバチらしきハチだったが、今年は、そのハチは全く音沙汰も無くなって、今度は別のハチが見えるところに巣を作っていた。見たところ、クロスズメバチのようだ。
クロスズメバチと言えば、自分たちはジバチと呼んでいて、地中に巣を作る方のハチを思い浮かべる。
森林植物園内のみどりが池から木道を歩いて、奥社参道方面へ向かった。途中からモミの木園地、小鳥の小径、水芭蕉園、小川の小径、高台園地そしてカラマツ園地、カラマツの小径を経て、みどりが池に戻る途中クマに遭遇した。
園内を歩いていたときに出会った老夫婦が、みどりが池近くでクマを見たという話を聞いていたが、まさか本当に見ることになるとは思わなかった。
私は、2時間くらい園内を歩き回り、出発したみどりが池へ戻る木道を歩いていると、木道から少し離れた藪の中が揺れ動いていた。
それが少しずつ移動しているので、じっと見ていた。すると、地元のおじさんが、そばに来てクマだよ、と・・・ギョッとしたが、興味半分で動く茂みをじっと見ていた。さっき会った老夫婦の話していたクマだとすると、2時間ちかく同じ辺りに居たようだ。
見ていると、動く茂みが木道の方へ移動してきて、ついにクマの姿が見えた。
夕日は、飯綱山の裾野へ落ちていく。木立の揺れる葉陰から、いつまでも一条の光りをキラキラさせながら、一日の輝きを納めようとしている。日没は7時過ぎ、明るい夕暮れにカナカナカナとヒグラシの声。
小屋の森では、キビタキが昼間からずっと歌い続け、夕暮れ近くにはウグイスも加わり一鳴きし、森は静かな夜を迎えた。
日中は、この森でも30℃くらいにはなるが、市街地の36℃に比べたら全く涼しいし、外が28℃くらいになったときでも、屋内は23℃くらいで涼しい。標高が1000mを超えると、やはり涼しく、朝は20℃まで下がる。
そんな森を歩く。
森を歩く前に、小屋の周りの草刈りをしよう。公道から小屋までは草ボウボウだったので。庭も綺麗に。
草刈りをしていると、刈ろうとしたアザミの葉っぱにセミが止まってじっとしていた。近くの葉っぱの裏側にはセミの抜け殻があった。
このセミは、エゾゼミの様だ。黒色地に黄色と赤褐色の斑紋があり、割と大型のセミだ。周囲の森からギィ〜〜〜と低い鳴き声が聞こえる。
北海道・本州・四国と広い範囲で見られるようだ。
この小屋辺りでは、6月頃エゾハルゼミが大合唱をするが、その後はこのエゾゼミ、もう少し暑くなってくれば、アブラゼミやミンミンゼミが鳴く。早朝や夕方は、ヒグラシのカナカナカナという、一日が終わるようなちょっと寂しげな鳴き声が聞こえてくる。
小屋を出て、飯綱山の尾根の延長にある笠山の下辺りの森を歩くと、小屋の森とこの辺りの森を縄張りにしているキビタキが居る。
もう一つ小屋の森の上側の森と小屋の裏側の森を縄張りにしているキビタキが居る。
両方とも、毎年渡ってきてこの辺りで鳴いている。今年は、前者のキビタキの方が元気が良いようで、毎日朝から日暮れまで歌い続けている。
ウグイスも毎年、小屋の森から飯綱山の裾野の森を縄張りにしていて、日に何度かホーホーホーホケキョと鳴く。時には、小屋の庭の木に止まり鳴くので、姿を追うがめったに見れない。
いつもの蕎麦畑の花が一面に咲いていた。実り、もうじき収穫を迎えるものもあった。
戸隠の方に聞くと、今年の夏蕎麦は、猛暑も手伝って、最高の状態で刈り取りが出来そうだと言う。
この蕎麦畑、以前は周囲に生き物除けのの電線が施設されていなかったが、今年初めて周囲が電線で囲われていた。
やはり、イノシシなどが蕎麦畑を荒らすのだろう。
森林植物園の森は、いつも鳥見の人で賑やかだが、この季節は野鳥の姿が見えにくいため、多くの人は訪れていない。でも、野鳥の鳴き声を聞くには良いかもしれない。園内を歩くだけで、カッコウ、ホトトギス、アオジ、アカハラ、ノジコ、コルリなど良く聞こえる。
ただ、この公園内はクマも居るので気をつけなければならない。