飯綱ファミリースキー

前々から、娘家族から2月の連休は、スノボーを遣りに行きたいと言われていた。私自身も、この冬は雪が多く、飯綱小屋の様子も見たいしスキーも遣りたいと思っていたので、休みを合わせて行ってみることにした。
3日間の休みではあったが、孫が1歳を迎えたばかりなので、行きに1日、帰りに1日の中1日だけスキーやスノボーを遣ることにして出かけた。
連休という事で、高速道路の渋滞は覚悟しなければならない。数年前、やはり同じ2月の連休に出かけた時は、8時に出て長野に着いたのが12時。この時は、練馬ICから高速道路に入った途端に渋滞だったので、それを思い起こすと、4時間程度を覚悟していれば良いかと考えた。
当初、8時頃出発することにしていたが、何だかんだしていたら…結局、娘の家を出たのが9時半、所沢ICから高速道路に入り、数珠繋ぎながらも、流れが止まることなく、途中何回か休憩しながら14時過ぎに長野へ到着。孫は昨年の6月に続き2回目の長距離ドライブだったが、適当に寝たり遊んだりしながら、退屈もせずに着いた。長野市内で食料品を買い揃え、一路飯綱小屋へ向かった。

長野は、この時季毎日のように、夜に雪が10cm程度降り、翌日は晴れたり曇ったりという天気がお決まり。
この日も、朝は数cmの積雪だったが、既に雪は消え道路は濡れた状態。タイヤはノーマルなので、少々不安だが幹線道路は大丈夫だというので、行ける所まで行って、だめだったらチェーンを着ければいいかと出発。

いつもの、善光寺の裏山を長野の市街地を眺めながら上っていく。谷あいの七曲り辺りに来ると、市内から標高がわずか250m上がるだけなのに、ずいぶん積雪が多くなる。それでも、道路にはスノーシェードが設置されているため路面は乾いている。
七曲りを上りきり、バードラインを快調に走り大座法師池まで来た。この辺りの道路は、轍の山部分が凍っていて、下手にそこへタイヤが触れると滑る。
この辺りからは、道路の両側に雪が積もり、積雪が1mくらいになっている。

バードラインから飯綱山への登山道に入ると、一面の雪道になる。小屋へは、この道を真っ直ぐに進み、左折して坂を上るのだが、この坂が難所だ。凍っていて、ノーマルタイヤでは無理。

この分岐でチェーンを着けることにした。道路脇でチェーンを着けていると、近くで電話工事をしていた人たちが、寄ってきて見ている。昔の梯子型のチェーンなら、訳なくすぐに着けられるけど、こりゃあ難しいと話しかけてきた。
確かに、昔の梯子型は簡単に装着で来たが、今使っているチェーンも比較的簡単で、梯子型より横滑りに強い。
チェーンを着けて坂道を上り、15時飯綱小屋へ到着した。駐車スペースとそこから小屋までは、来る前に除雪をお願いしておいたので、早速荷物を運び込み、滞在の準備だ。
小屋の中の掃除、水道の止水栓を雪の下から掘り出す作業と手分けして開始。
水道の止水栓は以前の教訓もあり、小屋から何mと位置は分かっているけれど、雪が多い。1m以上の積雪を50cmくらいの広さで掘る。
この辺りの雪はサラサラで軽いが、屋根から落ちた雪が重なり合って凍った雪もあったが、15分程度で掘り当てた。
水は出たが、今度は配水管が凍っているらしく、水が引いていかないという。温水用の管も凍っているようで温水が出てこない。さあ、困った!
まず、ストーブをガンガン焚いて部屋を暖め、お湯を沸かして配水管へ流し込んだ。しばらくすると水が流れ始めた、良かった!とホッとした。そのうちに温水用の管も融けたのか、温水も出るようになり、やっとここで2日ほど滞在できると…
中の準備が出来たので、私は、小屋の周りの雪片付けをと、すると娘のダンナはスノボーをするのが待ちきれず、小屋の脇の傾斜をゲレンデにして滑り始めた。
翌日は、天気予報では曇り時々雪だったが、豈図らんや絶好のスキー日和。夜のうちに薄っすら雪が舞ったようで、冬の黒々した森の樹間から射し込む朝陽に、キラキラ輝いていた。

朝食後、早速、滑る用意をして出かけることにした。妻と娘は、長野市内に用事があったので孫を連れて下界へ。
男性陣は、この日1日しか滑れないというので、娘のダンナは1日券で、リフトの運転が終わるまで滑ると張り切っていた。私は、いつもそうだが、4時間くらい滑れば満足するので、この日も4時間券で滑るつもりでいた。
小屋からスキー場まで、約10分だ。山際の朝陽に照らされまぶしい雪道を走る。

スキー場に着いたが、第一駐車場は満車!仕方ないので第二駐車場へ駐車、早速滑ることにした。
娘のダンナが、私の分の4時間券を買ってくれ、自分は1日券を買って、リフト乗り場へ。まずは、一番近いEコースで足慣らし。
実はこのゲレンデは、昔結婚する前の妻と滑ったゲレンデだ。その当時、教えていて、何回も転んで体中に青あざを沢山作って帰り、母親から、強姦にでも遭ったのかしらと、疑われたことがあったとか、後に聞いた話である。

Eコースは夜間ナイターゲレンデになるところで、最下部は子供用のソリゲレンデになっている。孫を抱いて見せに行ったが、まだそれほど興味を示さなかったようだ。

Eコースを2、3本滑ったので、Bコースへ。娘のダンナは初めてなので、一応コースを案内して数本一緒に滑ってからは、各々別行動。でも、時々リフト乗り場で顔を合わせるので、一緒にリフトに乗って上がる。
彼は、3年ぶりのスノボーだから、最初は慎重に遣っていたようだが、少しずつ勘を取り戻してきたようで、結構大胆な滑りをするようになっていた。


私も、2年ぶりになるので、数本は感触を確かめながら大きいターン、細かいターンをゆっくり繰り返しながら滑ってみた。

昼になり、一緒に近くの食堂に入り昼食をした。
さすが若いだけあって、2人前を食べて満足顔。
昼食が終わり、再びゲレンデに戻ろうとして、スキーブーツの
バックルを締め直そうと見ると、脚の甲を締めるバックル2本と
脚の脛を締めるバックル2本のうち、脛を締めるバックルの本体側が千切れていた。
午前中に滑っていて、思うようにスキーが動かない時があり、あれ!と思った時があったが、ひょっとしたらあの時に壊れたのかと・・・
それでも、脚の甲がしっかり留まっているので滑るのにそれほど支障はなく滑れた。
やがて、4時間が過ぎようとしているところへ、妻と娘から電話がかかってきて、今スキー場へ向かっているとのこと。じゃあ、ゲレンデ脇の道路まで来てと、そこで落ち合った。車を駐車している場所を教えて、そこで再び落ち合うことにした。

娘は、孫をソリに乗せたいと言うので、駐車場脇から、キッズゲレンデへ通じる通路で、ソリに座らせて引っ張ってやると、何やら不思議な感じがしたのか、驚きと不安なのか神妙な顔をしていた。
少し慣れてきたのか、左手で雪に触ると怪訝な顔になった。冷たい感じが普通のものではないと思ったのだろう。
今度は、娘が抱いて一緒に緩やかな斜面を数m滑ると、やはり怪訝な不安顔。それでも止まって、私の顔を見るとニッコリ!
孫の初滑りだった。

娘のダンナは、しっかり1日券分を滑り、私も4時間券分以上滑って満足!
孫も来年は、ソリに乗るのが楽しくなるのではないかと期待して、一緒に遊びたいと思うし、その後はスキーを一緒に滑るようになりたいと、勝手に思っている。

彼は、やはり同じようなことを言っていた。滑っている最中に見た親子連れが、子どもを帯で後ろからサポートしながら滑っている様子を見て、今度はスキーを、ああやって滑りたいな、と。

でも、子どもと一緒に滑れるようになるというのも、なかなか難しい。私も遣ってみたが、結局一緒に滑れるようにはならなかった。だから、孫とは何とか一緒に滑れるようになりたいと、密かに願っている。

久しぶりのスキー。好天に恵まれ気持ちよく滑れた。
スキー場から遠望できる浅間山は、若い頃登った山。菅平の根子岳、ここは中学2年の1月に、友達と2人で、スキーを担いで登り、滑り降りた。
志賀高原の横手山、笠岳、志賀のスキー場は若い頃毎週のように滑りに行った。

この風景を見回し、今まで、何らかの関わりを持ったこれらの地を、また次もその次も見に来れることを願った我が家のファミリースキーだった。

スキーの後は、近くの天狗の湯で、一日の汗を流した。
2013  Feb. 23  tama
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