2011 Dec.17.. tama
この夜は、冷え込んでは来たけれど、風は無くまあまあの観測日和といったところだった。

そして、服装は真冬の完全装備?NASAでも使っていると言う素材のコートとオーバーズボンという出で立ち。

そして、部屋とベランダの出入りが続く。中は暖か、外は寒い、この繰り返しを12月11日午前1時半頃までやっていた。

皆既月食

12月10日、11年半ぶりに皆既月食が見られた。11年半ぶりとはいっても前回は見ていないので、たぶん条件的に合わずに見れなかったのだと思う。
今回は、時間的にも天候にも恵まれ、最高の条件で、月が欠け始めてから終わるまでの3時間半と長〜い天体ショーを楽しむことが出来た。
ただ、天空高いところでの皆既だったので、後半は首が痛くなるほどだった。
皆既月食は、太陽、地球、月が一直線上に並んだときに起こり、太陽光を地球が遮り、月が地球の影入って欠けて見える現象だ。
月が地球の影の中に入るということは、太陽、地球、月がこの順番で一直線に並ぶ必要があるので、地球から見た月は真正面から光が当たる必要があり、満月ということになる。このことから、月食は満月の時にしか起こらないのだ。

皆既月食で見られる赤い月
月が完全に、地球の本影にすっぽり隠れるのが皆既月食だが、このとき月は見えなくなるのではなく、幻想的?な赤銅色になった。
これは、地球を取り巻く大気の層で太陽光が拡散されて、赤い光が月面をほんのり照らすために起こる現象だ。

今回の月食を、始まりから終わりまでの全過程を見ることができた。ほぼ真上での皆既だったのでカメラは手持ちで、上を見ながらパチリ!時間順に貼り付けてみた。

今回の皆既月食は、土曜日の夜で、しかも時間帯にして、まだ起きている範囲であったこともあり関心と、期待が高まり、普段見ることのできない月の変化を楽しんだ。

多分、皆既月食を見ることは初めて(これほど真剣に最初から最期まで)ではないかと思う。部分月食とか、何の気なしに、ああ今夜は月食があるんだ、欠けてきた、程度には見たことがあった。

月食は、日食と違って月の欠け際は少しぼやけていてはっきりしていない、と言うことも知らなかった。欠け始めたとき、あれ?っと思った。どうしてぼやけているの?
でも、考えてみれば、すぐわかることだった。太陽、地球、月の大きさから、太陽光が地球の大気の層によって散乱し地球の影の境界がはっきりしないためだ。

また、月食の月が赤く見えるのは、前述と同じく地球の大気が影響している。
よく晴れた日の日中、空の色は青い色に見えるが、それは太陽光が地球の大気を通過する際、青い光が散乱されるからで、波長の短い青色の光は大気中の小さなチリによって反射されやすく、大気によって散乱し吸収される。逆に波長が長い赤い光は散乱されにくく、青い光と比べて大気の中を通過する割合が高くなる。

したがって、大気中の長い距離を進んだ光、すなわち地表近くへ向けて進入してきた光ほど散乱されやすくなり、赤色の光だけが残ることになる。
なので、日の出や日の入り頃の太陽は、赤い色をしていいる。皆既月食中の月も同じ原理で赤くなるのだ。

まあ、今回の天体ショーで、普段何とも思っていないことを考えるいい機会になった。
年に何回か月の写真を撮ってみるが、クレーターがあったり、地球儀に経線が描かれているが、それに似た線が見えたりして不思議だ。
でも、いまだにウサギは見えない。子どもの頃には、月で餅つきをしているウサギが居たのに、どこへ行ったしまったのだろう。

21:35月食が始まる前の月

21:46月食が始まった直後の月

22:04頃の月。1/3ほどが欠けてきた。

22:20頃の月。約半分が欠けた。

22:35頃の月。1/3強を残す月。

23:57頃の月。皆既食が終わる寸前、これから少しずつ回復していくところだ。

12月11日00:05頃の月。皆既食が終わった直後で姿を現し始めた。この写真も露出を双方に合わせて写した。

00:29頃の月。約1/3ほど回復してきた。

01:00頃の月。2/3が回復してきた。

01:15頃の月。後わずかで食が終わる月。

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23:07頃の月。皆既食が始まった直後の月で、ここまで、前半部分が終わりだ。
地球の影に入ったが、薄ぼんやりしたオレンジ?赤銅色に見えた。

22:54頃の月。影に入った部分と入っていない部分を写して見た。目玉のようだ。
露出を双方に合わせて写してみた。

01:20頃の月。本影食が終了し再び姿を現した満月。

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