2月後半に入り、天気図の気圧配置もめまぐるしく動き、天候が不安定になり始め雨や気温の変動が大きくなってきた。
小鳥もメジロやウグイスが目立ち始めると、梅にメジロ・・・春の兆しだ!

そう、もう春はそこまでやってきている。・・・・・そんな気がする。

冬枯れしているヒマラヤスギの並木も、このところの暖かな陽ざしで徐々に芽吹きに向かっての準備を始めているような気配がする。
空には、暖かな陽ざしを浴びながら気持ちよさそうに飛び回るオオタカ.。2羽が追いかけたり追いかけ回されたりしながら遊んでいた。
鳥人間が大空を舞っていた。人も鳥のように大空を飛び回りたい気持ちがわかるような気がする。まだまだ、風は冷たいけれど暖かい陽ざしに誘われて外へ出たくなるのは、鳥でも人間でも皆同じ気持ちなのかもしれない。
地面に生える雑草も、朝夕の寒さよりも日中の暖かさに誘われて少しずつ新芽をだして、緑色も徐々に色濃くしていく。その先に小さな花を咲かせ始めるていた。まだ、枯れ色の野原も、これからの季節、あっという間に緑色へ変わっていくんだろう。
人間も、動植物も、野鳥たちも、皆んな活発に活動し始めたり、外へ出たくなるような季節になりつつあるのだろう。特にこの冬は厳しい寒さだったので暖かな陽ざし、暖かな季節は待ち遠しかった。本当に・・・・・

枝に止まってキョロキョロ愛嬌をふりまいていたが徐々に木の天辺に上がって、高みの見物風。羽をフワッと膨らませて日向ぼっこ。このときばかりは気持ち良いのと木の天辺という安心感からか、あのパッチリ目が細くなっているようだ。

この公園でも人が沢山やって来る広場の林へきてみた。
ここには、ツグミやカワラヒワ、シメが群れでいる林だ。
今日もヒリヒリヒリヒーンというカワラヒワの鳴き声があちこちから聞こえてくる。
ときおりツグミのクエックエッという鳴き声も聞こえる。この林の水場に、サッと訪れたのがメジロだった。

平日の森は静かでいい。
一人で冬枯れた葦や枯れ枝を踏みしめて歩くと、バキッと折れる音が妙に大きいので気がひける。何の遠慮も要らないはずの森の中なのに・・・何に気兼ねをするのか・・・小鳥たちへかもしれない。
この日も、歩けば足元からガサゴソ、バキッと音がする。立ち止まると静まり返るが、ここは比較的街に近い場所なので、遠くから鉄橋を渡る電車の音が聞こえたり、時おりバイクのエンジン音が聞こえる。
それらの音に驚いて、藪の中で餌を食べていた小鳥が飛び出してくる。でも、そこでじっとしていると小鳥たちは、またその場所に戻りチョコチョコ餌を探して地面や木の枝を突っついたりしている。

今の時期、冬枯れの藪の中は野鳥たちの良い遊び場、隠れ家になっている。野鳥を見る我々にも葉っぱが出てくるまでは、野鳥を見つけやすい時期だ。

この藪の中には、餌になる種子や枯れた実が沢山あるし、地面を突っつくと、そろそろ虫達も顔を出す頃なのだ。
ここでは、アオジ、ホオジロ、カワラヒワ、キジ、シジュウカラ、カシラダカ、スズメ、アカハラ、モズなどがにぎやかに飛び回っている。

緑色になってきた地面をよく見ると、青紫色の小さな花が咲いている。
オオイヌノフグリだ。まだ、咲いている数が少ないので枯れ葉の合間の緑の中に一つ二つと見えるだけなので、うっかりしていると見逃してしまう。もう少し暖かくなれば、今度は青紫色が地面いっぱいに広がるじきがやってくる。

よく行く公園の地面には、少しずつ緑色が多くなってきた。森を形成するヒマラヤスギなどは、黒い幹と枯れたような茶色い枝のみで、まだまだ眠っているようだ。そろそろ風も北風から暖かい風に、陽ざしも強くなりはじめたのでそろそろ目覚めの時期だ。
少し気早な柳の枝先は、心なしか黄色から黄緑色に染まり始めているようだ。この辺りでは、柳が一番早く芽吹いてくるようだ。

いつも見慣れたベランダからの風景だが、富士山を中心にした丹沢山系から秩父の山々がくっきり見られるのは、12月から今頃までの間だ。
2月も中旬になると、くっきり見える日と春霞に消されて、靄ってしまう日が半々くらいになってくる。
春一番は、まだ吹いてこないようだが、もうすぐ遣ってくるだろう。

我が家から見える富士山は、1月後半になって真っ白く雪富士になってきた。そして2月はいっそう白く、くっきりしてきた。
でも、一昨日、昨日の春のようなポカポカ陽気でその姿は霞の彼方へ消えてしまい影も形も見えなくなってしまった。
辺りは、春霞がかかり3km離れた駅の近くに建つ高層ビルが霞の中に薄っすらと浮かび上がって見えた。

昨日は、20℃くらいまで気温が上昇して、春のポカポカ陽気になった。その影響で今冬の大雪による雪崩や落雪の被害が各地から報道されていた。

2月に入ってから降った雪が日陰に残っていた。今冬の寒さを象徴するかのように…しかし
♪春は名のみの…とか、♪季節外れの雪が降ってる 「東京で見る雪はこれが最後ね」と歌う、なごり雪の歌詞がうかんでくるこの頃だ。
さむい寒いといって、そればかりではなく仕事やいろいろな都合があって、この冬は私の雪山フィールドへ出かける機会がなかった。それでも近くの公園を訪れて野鳥を見たり季節の移ろいを感じたりしていた。

春は、そこまで・・・・

陽ざしは柔らかで、日なたにいるとホンワリと気持ちいい暖かさだ。夏の陽ざしや冬でも直射日光だとじっとしていると、ジリジリした熱さがあるが、この陽ざしはそれらとは違った、何か柔らかく包まれるような気持ちよさだ。だから、春は、春眠暁を・・・といった歌がうまれるのかもしれない。
この藪には、少し前からウグイスらしい姿が見え隠れしていた。藪の中をすばしっこく動き回るので、素人には判別がむずかしい。今の時期は、鳴き声もチャッチャッチャッという感じの鳴き声で、これまた素人耳にはよく解らない。
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近くの公園も12月、1月というと、やはり休日でも家族ずれは少なく我々のような多少自然に触れようとする人種や運動をする人達がほとんどだった。でも、ここへきて、日中の暖かい日には、幼子を連れた母親の姿が少しずつ目につくようになって来た。
もう、春はすぐそこまでやってきている・・・んだろう。三寒四温が少しずつ多くなって、やがて寒が消えていく。

そして、富士山の姿を見る機会は少なくなっていく。次にはっきり見られるのは、いつ頃になるのだろう。こんな風に見え隠れして1年が過ぎていくんだろうなぁ〜。

この藪の入り口に立ち止まり、じっとしていると野鳥たちは、そこに居る人間を無視したように枝から枝へ、藪の中へ入ったり出たりして飛び回っている。こうした風景は、子供の頃田舎で見ていた、ごくごく自然体で自然に接していた時の景色のようだ。

やっぱり目の周りの縁取られた白い輪が特徴的でかわいい。目もとぱっちりのおしゃれさんだ。人間のお嬢さん達がやっている目の周りのおしゃれって、このメジロからヒントをもらったのかも知れない?なんて考えるのは私だけかな!
一頻り水を飲んで、辺りをキョロキョロ。そしてサッと飛び立って水場の上の木の枝にとまった。今度はおしりをこちらに向こう向き。目元のせいか、キョロキョロしていても、その挙動はかわいい。

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2006 Feb,20 tama
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