5月の森は、まばゆいばかりの光りの森だ!降りそそいでくる陽光シャワーのなかで、生まれたばかりの、青々した木々の若葉が、さんざめきあい、躍動している。
森の底から空を見上げると、みずみずし若葉を陽光が透けてくる。葉脈の模様が浮かび上がり、それはまるでうすきみどり色のステンドグラスのようだ。

森からはなれて身近な自宅のベランダ、近所のお宅や畑を見て歩くと、以外にも?たくさんの花が咲いていることに気がついた。
畑では、柔らかな春キャベツが巻き始め、もう少しすればしっかり巻いた玉菜、(球菜)になるはずだ。でもちょっとがっかりしたことは、あまり虫食い部分がないことだ。青虫が食い散らかすほどおいしくないのかな?とも思ったりする。

都市近郊農業というのが最近見直されてきたようで、ひと頃宅地開発に向かっていった農地が本来の農業をする姿へもどってきたようで、近所でよく見かけるようになった。とうもろこしの芽が出揃った畝や、何本か置いた離れた畝には、ジャガイモや長ネギも植えられていて、あと数ヶ月のうちにはおいしくいただけるようになるのだろう。
ただ、このごろ思うのは、野菜や果物に季節感とか旬、旬の味といった、感覚を我々が失いつつあるような気がしてならない。
都会では、お金さえあれば世界中のほしいものがいつでも手に入れることができるようになり、昔のバナナが高価で貴重なものであったような価値観も何も無くなってしまった。
すべてが便利な社会になり、時間に追われ、時間につぶされていく。時間を忘れて何かをする、というあの子どものころの感覚を思い出す。今の子どもたちはどうなんだろう?

いい季節、たくさん外へ出て自然の営みを見て、感じてください。そして、人間が本来持っているはずの五感を十分はっきして人間の感性を、本来の姿を取り戻してほしい。

花咲く 五月

■■■Nature Information & Obsarvation 2005 May.■■■■
HOME
back to Nature Info
2005 May. 14 tama
inserted by FC2 system