Nature Information & Obsarvation 2005. Dec.-Part 2

暮れゆく2005年、くれていく今日

夕暮れの近づく森が、今日一日の終わりの太陽に照らされて赤く燃える。今日一日光り輝いた太陽が、富士山のかなたへ沈んでいき今日が暮れていく。

空の高いところにあって輝く太陽は、この季節本当に恋しい、寒空に太陽があるだけでも気持ちが暖かくなる。まして陽だまりで日向ぼっこなんかをすれば本当に暖かくて太陽の有り難みがわかる。

そんな太陽も、陽ざしが傾き始めると赤みを増してくる。照らしている森の木々も枯れて赤くなってきているところへその斜陽があたると一層赤く燃える。

山の向こうへ沈んだ太陽光は、それを空に浮かぶ雲にあて黄金色に耀かせる。赤かった光りが黄金色に、そして宵闇がおとずれ、山々の輪郭を浮かび上がらせてくる。今日一日が暮れていく。そして、今年も暮れていく。

太陽の色

太陽は、自分で「核融合反応」を起こして、光る星「恒星」だ。
その太陽の色は、その表面温度( 6000℃≒5770°K)で決まってしまうらしい。物を熱していくと物体はやがて光りだす。火山から吹き出して、今では黒くなっている火山岩も吹き出したばかりの溶岩のときは高温のため赤く光っている。これを黒体輻射といって、物が元々どんな色であってもそれに関係なく、その表面の温度だけで色は決まってしまう。 
 注【黒体:すべての波長の放射を完全に吸収する仮想の物体。(物質の色は、どの波長の光が吸収されるかで決まる。全部反射すれば白、全部通過すれば透明、そして全部吸収すれば黒だ。)】

太陽は、その表面温度からすると 0.47ミクロンというすごく短い波長の黒体輻射を発しているはずで、この波長は、私たちの肉眼では「薄い黄色」と感じる光の波長だ。
 注【黒体から熱放射の形で放出される電磁波。温度と相関関係があり、ある物体から放出される放射エネルギーや色を測ることで、その温度を知ることが出来る。】

こうした太陽からの放射される光りは、波長0.47ミクロン付近にピークをもち連続放射されているので、実際の光りの中には、青、紫、緑、黄色や赤などいろいろな色が混ざっている。これらの色を一まとめにして見える色が「白色光」となる。

また、 太陽の光りが、この「白色光」に見えない日の出や日の入り時に日中と比べ赤く見えるのは、地球の大気のせいだ。大気の層を通過する光は、大気の分子や水蒸気分子、大気中の塵などによって「散乱」を起こし、少しずつ弱まっていく。この弱まる割合は波長が短い紫や青の光の方が波長の長い緑や赤の光より大きい。

朝夕は日中に比べ太陽から見ている人に到達するまでの光りが、大気層の中を長い距離通過して来るため、光は青色の成分などをほとんど失ってしまい、あまり弱まらないで到達する「赤色」の光が我々の目に入るから、「赤い」太陽を見ることになる。

虹の場合は、いろいろな波長の光りの連続放射が水滴で分解されるため「七色」に見える現象なのだ。ということで、太陽の星としての本来の色は「薄い黄色」くらいが正解なんでしょうね

暮れた空に宵の明星・金星が見える

太陽が傾きかけて夕暮れ迫る森を歩く。まだ枯葉を残している木々にあたる斜光は枯葉を耀かせる。
そうでない葉っぱはただの茶色く変色した枯葉だ。これほどまでに陽の光はマジックを起こす。
そして今日も暮れていく。

本年も、本HPに来ていただきありがとうございました。
 身近な自然を自分なりにお伝えしようとしているこのHPですが
  どこまで皆様へお伝えできているのかわかりません。

所詮、私的なHPというのは自己満足に他なりません。
  それでいいのだと思います。
    皆様へお伝えするために自己研鑽、努力をする。

そんなことが、
   自分が生きているひとつの糧でもあり、証でもあるのでしょう。

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Nature of the four seasons/四季の自然

2005 Dec.28 tama
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