今、咲いている桜三種類、ヒカンザクラは既に枯れかかっていた。昨日は桜が咲いたというのに冷え込み雨が雪にかわった。
名残り雪とでもいうのか・・・・そして 始まりの季節

「我が国は 草も桜を 咲きにけり」   小林一茶
「花の形も色も桜に似ている。」と一茶も詠んでいるサクラソウ。
サクラより一足先に咲いていた。花は何段かに輪生する。写真のように伸びた花茎の先に紅紫色の花を6〜10個つける。さらに咲いてる花の輪の中に蕾があり伸びてまた咲く。日本原産の桜草だが、自生地はだんだん減ってきているようだ。

埼玉県さいたま市の田島ヶ原は、特別天然記念物サクラソウ自生地として有名だが、ここでも少しづつ減っているそうだ。開発や盗掘が後を絶たないようで本来「身近などこにでもある野の花」であったのが特別天然記念物に指定されてしまうなんて寂しいことだ。
サクラソウ

サクラ

この辺りで、わりと早く咲く桜の木を見に行った。
まだまだ蕾は硬いようにみえるが・・・・赤みもおびてきているので咲きそうな気がする。後は、気温しだいなんだろう

もう、咲いちゃいました!!
なんだかんだ言っているうちに今日(3/16)、私は見てしまった。開花している桜を・・・・
毎日通う大泉学園通りで、ごく一部だけれど1本の木がほとんど咲き開いていた。
さらに、今日(3/17)は気温が上がったので、もっと開いた。
ここは毎年早く咲くところで建物の陰で風当たりが弱く、日当たりがいい場所だ。

 さあ お花見だ!!

Nature information & Observation 2004 Mar.

オオイヌノフグリは、「大犬の陰嚢」と書く。つまりイヌノフグリとは「犬の金玉」のことであり、実がそのような形をしていることからこの名前がついている。似ても似つかぬ華麗な花なのになんという命名の仕方をするんでしょうね!?

こういうように、花の名前の付け方には単純に何かの形に似ている、生えていた場所がこんな場所だったからといった、ような付け方をしているようだ。
ハキダメギクもそんなひとつだ。「掃き溜めに咲く菊」という名前にしては可憐な小さい花が咲く。この花は窒素分が多いゴミ捨て場の近くに多く咲いているからとか?
まあ、自然観察の基本は五感からといわれように、見てそれを感じ、生えている環境などなどで、植物学者さまが命名されるんでしょうね?でも、もう少し気の利いたつけ方もあるんでしょうが???

タネツケバナ  ・ オオイヌノフグリ

ツバキ

花の時期には少し早い今、にぎやかに咲いているのがツバキだ。もう少ししたら桜のにぎやかさで忘れられるだろうが、春先のちょっと色気が無い時期は華やかだ。
ツバキは、茶道の始まりとともに庭に植えられるようになったようだ。しかし、茶花としては華やかなツバキより清楚さがあるワビスケ(侘助)の方が好まれているようだ。
ツバキ属には、ツバキの他にサザンカがある。こちらは秋の花だ。

タネツケバナは、田植え前の春の水田などで小さな白い花を咲かせているのが沢山見られる二年草だ。
高さ10cm程度。
この名前は、田植えの準備に種籾を水につける頃花が咲くことからきているという。

少し目線を足元へ向けると、まだ緑が少ない地面に小さな花が可愛く咲いていた。ひとつはタネツケバナ、もうひとつはおなじみのオオイヌノフグリだ。

春は、田畑を墾(は)る、気候の「晴る」、草木の芽が「張る」など・・・四季の最初の季節を意味するように、また、春は万物が発(は)るをもって「はる」なり の如く始まりの季節だ。

始まりの季節 もう、咲いちゃいました!

ツバキとサザンカを比較すると、ツバキは10mくらいになる常緑高木なのに対し、木の幹や枝はサザンカがほっそりとしていて、葉も小さく高さも5〜6mくらいの常緑小高木だ。
花弁はふつう5枚で、平らに開き、中心部に黄色いおしべが1本ずつばらばらに多数あるのに対し、ツバキのおしべは、下半分がくっついたで筒状態になっていて花弁もおしべを包むような感じだ。さらに特徴的なのは、花が終わると花弁がばらばらになって散るサザンカに対し、花がまるごと落ちるツバキ。
ツバキもサザンカも多くの園芸品種があり、色や花弁が一重、八重、千重咲きなどいっぱいだ。

3月に入って、寒のもどり?のような日々があったが、それも越えて本格的に春モードに入ったようだ。街路に植えられているモクレン属の花が、ここ数日のうちにあちこちで咲き始めた。

春3月、梅の花もピークを過ぎ遅咲きの梅が開き始めている。 桜の開花予想も発表された。この冬の暖かさによるものか、今年は早く咲きそうだ。おととしは3月16日に咲いたが、今年は、それに適うか3月18日の予想!

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2004/Mar.21 tama

これを書き始めたときは、まだサクラなんか咲かないと思っていたがこの2〜3日で咲き始め、昨日のニュースでは、東京のソメイヨシノの開花基準になる靖国神社で、気象庁の職員がサクラの開き具合を見て、開花宣言をしているシーンが放映されていた。ちなみに東京のサクラ開花と満開の定義というのがあるので紹介しよう。
  
【東京の開花と満開の定義
『対象は「ソメイヨシノ」で、靖国神社の開花基準木(標準木)三本中二本の木でそれぞれ5〜6輪の花が開いた状態を東京地方の「開花」と言います。
また、「満開」とは、同じ開花基準木(標準木)三本中二本の木で花が80%以上咲いた状態を東京地方の「満開」と言います。

今年は、一昨年と同じような早い時期にサクラが咲いてしまった。やはり地球規模での温暖化が進んでいる証拠なんだろうか?少し前の新聞でも報じられていた、南米大陸南端のパタゴニアの氷河がこの100年足らずの間にすっかり融けて、地面が現れ湖に変わってしまっていたり、南太平洋のツバル国、海と自然しかなかったツバルだが、いまや地球温暖化?によると思われる海面上昇で島の消滅が叫ばれている。
我われ人間が、自分たちの便利さ、自分たちの住みやすい?というより都合のいい環境を作り出すために自然をなんとも思わず壊してきた。人間だけではなく共存していくべきは動植物であり、その源であるはずの大地だ。それを無視して突き進んできた。そのお返しがこれからやってくるのだろう。それにも気付かず東京ではどんどん地面を掘り起こしている。

きれいなサクラをいつまでも見るためにも、土の地面を、緑を大事にしなければ、未来は来ない。

今年の桜 20040319

〔3月11日の桜の蕾〕  20040311

〔ツバキ:ツバキ科ツバキ属〕 20040311

タネツケバナ(種漬花)
〔アブラナ科 タネツケバナ属〕

オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
〔ゴマノハグサ科クワガタソウ属

サクラソウ(桜草) サクラソウ科 
      サクラソウ属

シダレザクラ:〔バラ科サクラ属〕 

   オオシマザクラ:〔バラ科サクラ属〕 

ソメイヨシノ:〔バラ科サクラ属〕 

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