ここで、雪の結晶について少し調べてみた。
雪は、太陽の光にキラキラと輝く。雪は、いろいろな形の結晶からできている。
形は、結晶が成長する雲の中の気象条件で決まるようで、気温、水蒸気量により異なる形が成長するそうだ。
でも、形は基本的には六角形のようだ。

水蒸気を含む空気が上空で冷却され過飽和(空気へ水が溶ける濃度を超えた状態,温度低下で起こる)になると、ごく細かい ちり などを芯にしながら水分子は気体から凝結して固化することで氷のつぶが生まれる。
この水分子が凝集していくときには、水素結合という引き合う力が働き、縦方向や平面方向にも成長していく可能性がある。 平面方向へ成長していくときには、酸素の周りの3つの水素が等価になって結合の角度が120度になり六角形の基本構造を作るようだ。

さらに、温度が−15℃前後で、湿度110以上の条件が揃うと、氷は平面的に成長し、典型的な樹枝状(星状)六角形(六花)の結晶ができ、そして落下中に水分子がこの結晶の樹枝に触れてさらに大きな結晶に成長していく。
湿度が同じでも温度が−12℃や-18℃の前後だと六角板になり、他にも、−8℃だと針状、−20℃以下だと六角柱ができるなど、温度や湿度によって結晶の形が変わるようだ。

都会では、なかなか見れない雪景色。
一昨日降った雪では、屋根にうっすら積もっていたり、電車の線路に敷かれた砂利の上のところどころに、やはりうっすらと白いものがあった。
雪国で晴れ上がり、太陽が輝きはじめると思いのほか暖かい日になる。直接の太陽の光と雪からの反射光でポカポカする。

田舎では、先週末、この週末でかなりの積雪となったようだ。今月はじめのころ、各地のスキー場開きを予定していたが雪が無く関係者はヤキモキしていたようだ。
しかし、最近のスキー場はどこも人口雪降雪機を準備しているようだ。少し前には考えられないことだった。
こうした暖冬傾向、季節の移り時期の変化などは、地球温暖化、環境の変化による、人間にはどうしようもない自然の力がはたらいているのだろう。
でも、その元をただせば我々人間の行いから始まっている。

都会の冬の空のもうひとつは、雪国のそれと同じような鉛色の低い雲り空だ。それは、底冷えのする日になってしまう。

そんな一日でも、夕暮れ時に少しの雲間から太陽の光が見えると気持ちが暖かくなる。

この冬は、11月の異常に高い気温で始まり、今年もあと数日となった。
暖かい冬だと思っていたら、ここに来てやっと冬らしくなってきて、東京でも一昨日の夜から雪が降り、初雪となった。

都会の冬の空は、空っ風吹き、晴れ上がって冷え込む日とその後、穏やかになって小春日和のような日がある。
公園の森は、すっかり葉っぱを落とし丸裸にされたケヤキ、サクラなどの黒い幹だけが寒そうだ。その隙間から青空と雪雲の名残のプカプカ雲が流れていた。

少し前まで黄金色の葉をつけて、太陽の光にキラキラ輝いていた銀杏並木もすっかり葉を落とし、今は黒々した幹だけが整列している。
今年を振り返ってみると、前半は初めて沖縄の地を踏み、亜熱帯の自然を見聞してきた。
気候、風土をはじめ、動植物の生態もかなり異なっていた。
各離島固有の生き物、観光地化は進んでいるものの、まだまだ関東近辺に比べて豊かなそのままがたくさん残っていた。
離島に住んで居る方々の不便さはあるかもしれないが、あまり開発はされないでほしいと思う。
帰京してからは、いろいろなことについて沖縄と比較して観ているような気がする。

Nature Infomation & Obsarvation  2003 Dec.

暮れ

毎年今頃になると、いろいろなところで一年を振りかえって象徴的な出来事、人、言葉などをあげている。
暮れのひとつの風物詩のようなものだが、果たして今年はどんなだったのだろう。
「虎」「星野監督」「なんでだろう〜」「マニフェスト」少し変わって「米泥棒」などなど・・・・世相をよく現していることがあげられていた。
そんな今年もいよいよ暮れていく。
暮れとは「日が入ろうとしてあたりの暗くなる時」「歳の終わりの称」などと広辞苑にはかかれている。

この時期になると、日の入り時間もかなり早くなり、12月1日から11日くらいまでが一番早く16時28分には日の入りを迎える。そしてここを過ぎると徐々に日の入り時間は遅くなり始める。
日の出時間はといえば、1月3日から12日くらいまでが6時52分で一番遅い夜明けの時期で、それからは少しずつ早くなっていく。

また、12月22日は冬至で夜が一番長い日だ。この日を境に日が伸び始めることから、古くはこの日を年の始めと考えた、という説もある。
かぼちゃを食べて、柚子湯に入ると風邪をひかないと言われている冬至南瓜や柚湯の慣習が残る日でもある。

今回は、今年最終版ということで、いろいろなことを書こうとしたが、何かとりとめの無い話になってしまった。

今の時期、黄葉の末期、落葉そして雪の季節へと移ろっていく。ケヤキやサクラなどの落葉樹は一休みして春に備え、サザンカなどのツバキ属はこの季節も花を咲かせ、周囲の単調な色合いに花をそえている。
他のサカキなどの常緑樹は、冬の太陽の光を受けてキラキラ風にゆれていた。

このごろ、少し仕事が忙しいせいもあって、あまりフィールドへ出かける機会がなくネタ不足である。 
何とかしなければいけないと思いつつの年越しとなってしまいそうだ。

角板
星状六花
扇状六花
樹枝状六花
扇状六花
HOME

〔富士山の後へ落ちていく夕日、夏時に比べかなり南へ動いてきている〕

back to Nature Info
2003 Dec.30 tama
inserted by FC2 system