木枯らしは、11月に訪れ、吐く息が白く見えてきて12月いよいよ冬の訪れだ。
街路に立ち並ぶ銀杏の葉が真っ黄色に輝き、街路には黄色い絨毯のごとく銀杏の落ち葉がぎっしりと敷き詰められている。



自宅から大泉学園駅へ通じる大泉学園通りのさくら並木は、いま黒い幹に数枚の枯葉を残し寒々と佇んでいる。春の華やかなさくらの満開とは対照的に人々もまったく関心をしめさない。

私が住んでいるこのあたりは、米軍のキャンプ朝霞の跡地を利用して和光樹林公園、大泉中央公園等の公園が、また国立の施設が多く、周辺には樹林が沢山ある。


大泉中央公園には、ウメ、サザンカ、ツバキ、クチナシ、ヤマザクラ、ミズキ、ハナミズキ、ツツジ、サツキ、エノキ、ケヤキ等の樹木が植えられている。
いま、落葉樹の葉が落ちサザンカ、ツバキ等が緑の葉を残しているがその合間にあかいサザンカの花が咲いている。


今の季節、大泉中央公園ではあまり野鳥の姿が見られない。夏の頃は、からすの大群がやってきてグラウンドの芝生で餌を食んでいて夕方になると周りの樹林をねぐらにしていたが、その騒がしさも聞かれない。


和光樹林公園は、名前のとおり広大な敷地の半分以上が雑木林で、のこりが芝生公園になっている。
今の時期は、葉っぱをすっかり落とし、太い、細い黒い幹が乱立している。
夏の時期には、緑の葉っぱをうっそうとつけ、昼でも薄暗くなるほどの樹林だ。その間をとおして木漏れ日がきらきらひかっていた。
いま、その雑木林を歩くと落ち葉が心地いい。がさごそ がさごそ ふわっとした感じの足裏の感覚、耳で
感じる がさごそ感。日ごろの街中での雑踏、雑音と違ったこの心地よさを味わってほしい。


こんな黒い幹ばかりのなかで、はっとするほど目立つ鮮やかなイロハモミジがあった。寒々した中でついつい引き寄せられていく、なにか暖かささえあたえてくれる。

今は、虫たちの姿もほとんど見えなくなった。

2001年12月 師走

2001 Dec. tama

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Nature of the four seasons/四季の自然

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